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2007年5月 8日 (火)

キング牧師像もメイド・イン・チャイナ

CNNの番組でキャスターを務めるルー・ダブス氏が最近、盛んに取り上げるのがマーティン・ルーサー・キング牧師の銅像に関する話である。

「私には夢がある」から始まる有名なスピーチで知られるキング牧師。人種差別撤廃と各人種の協和という高邁な理想を掲げ、非暴力主義の運動を貫いてノーベル平和賞を受賞。1968年、白人男性の凶弾に倒れ、帰らぬ人となった。

銅像はワシントンD.C.に建設予定のキング牧師記念館に設置される巨大な作品だが、ダブス氏が問題提起するのは、製作者が中国の彫刻家であり、材料が中国の花崗岩であることだ。重さ1000トンともいわれる大作だけに制作費も莫大なものだろう。

「アメリカのヒーローの銅像をなぜアメリカ人がアメリカの材料でつくらないのか」

キング牧師記念館は、リンカーン記念館などのあるナショナル・モールのど真ん中に建設される。

ダブス氏は番組の中で「米国の政治の中心地に中国の彫刻家が中国の花崗岩で創ることをどう思いますか」と視聴者に問いかける。

そしてウエブサイトでは「北京の真ん中に中国がキング牧師の銅像をたてるとしたら賛成しますか」と賛否の投票を募っている。

もともと中国人彫刻家に白羽の矢を立てたのは記念館建設の代表者であり、毛沢東像を制作したその実力を高く評価しているからである。「そんなに目くじらを立てなくても」と言いたくなるところだが、アメリカ人の国民感情としては理解できなくもない。

いまや世界中、中国製品だらけである。輸入大国、アメリカの対中貿易赤字は膨れ上がる一方。そのうえ音楽や映画の海賊版やブランドのニセモノも中国発で横行、最近では、中国産の小麦粉を原料とするペットフードを食べた犬やネコが相次いで死亡し、有機化合物メラミンが検出されるという事件まで起きている。

アメリカではキング牧師の誕生日にちなみ毎年1月の第3月曜日が「マーティン・ルーサー・キング・デー」として祝日になっている。個人のメモリアルデーが祝日になっているのは彼を含めて3人しかいない。

さて、アメリカの誇りであるキング牧師の像までが「メイド・イン・チャイナ」となることへの賛否の動向はいかに?

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