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2007年6月17日 (日)

ヒラリーはお好き?

Photo 次期米大統領選に出馬表明している候補者の中から、ヒラリー・クリントンを取り上げてみようと思い立った。

かつて、夫であるクリントン元大統領の不倫疑惑が持ち上がったとき、うろたえるかと思ったが、さにあらず、彼女はむしろ毅然とした態度を貫き通した。それが不倫問題をプライベートな枠の中にに封じ込めた。

危機に際しての見事な対応だった。だけど、あまりにクールすぎて「ホントに愛があるの?」といらぬ憶測をする向きもあった。

彼女にはなかなか欠点や弱点が見つからない。それをあえて挙げるとすれば、「完璧」であることだろう。

民主党の候補者8人は6月3日、ニューハンプシャー州マンチェスターでディベートに臨んだ。

ヒラリー・クリントンは、居並ぶ男性候補者と同様、ダークなスーツに身を包んでいたが、背筋をスッと伸ばし、心地よいテンポでスピーチする姿はひときわ存在感を放っていた。

「もし、大統領に選ばれたらクリントン元大統領をどのように起用しますか」という司会者の質問に「愛する夫」と表現したうえで「大使として、8年間の現政権で壊れた諸国との関係を修復し、友好関係を築くのに起用するのはいいことですね」と笑顔で語った。

かつてイラク開戦決議を支持したことをエドワーズ氏に突かれると、「当時の情報に基づく判断に過ぎない」と受け流した。

だが、この討論会のあとの世論調査結果で、ヒラリーは支持率こそ1位だが好感度は3位。オバマ氏に大きく差をつけられた。

アメリカ政治に詳しい古森義久氏は日経BPのコラムでこう述べている。

「ヒラリー女史ほどの頭の切れのよさ、話しぶりの鋭さ、身の処し方の迫力などを強く感じさせた女性もまずなかった。いや女性に限らず、政治家一般、あるいは公人一般をみても、ヒラリー女史ほど天賦の才を実感させる人物はちょっと思い出せない。」

ヒラリーは公私に、人の欲しがるあらゆるものを備えている。元大統領の夫。自分は有能な弁護士。美しくて知性的な外見。豊かな資財。

「わたしは家庭にいてクッキーを焼くような女性にはなりたくないわ」。

ファースト・レディだったころも、ホワイトハウスに自分の執務室を設け、閣僚並みの仕事をしたという。

家庭におさまらない強い女性像。そして卓越した演説のうまさ。

ただ、現代女性の憧れの存在であるはずのヒラリーは、近寄りがたい存在に映る面があるかもしれない。保守的で家庭的な古き良きアメリカ人気質からは疎んじられるところもあろう。羨望と憎しみの対象になりやすい条件もまた彼女には備わっているのだ。

ヒラリーが勝ってもドラマティックではない。オバマが勝つとまさにアメリカンドリーム。そんな捉え方もできる。

しかし彼女は百も承知だ。高慢に映りやすい完璧さをゆるめ、「庶民性」をアピールしてちょっとだけでもスキを感じさせれば、よりチャーミングな大統領候補になれるだろう。

さてその対策については、残念ながらTVやネット上で推し測るしかないが、彼女のホームページに面白い企画を見つけたので紹介しておきたい。http://www.hillaryclinton.com/

「キャンペーンソングを選んでください」というページがそれ。最初の投票で絞り込まれて残った10曲のどれかに投票してもらい、公式キャンペーンソングを決めようというわけだ。

そして、「ビデオはこちら」をクリック、「You Tube」にリンクされ、ヒラリーが画面に登場「みんなステキなセレクションをしてくれたわ」と呼びかける。すると、若者たちから舞い込んだ「歌選び」についてのユーモラスな投稿映像がつなぎ合わされて次々と展開、ヒラリーの軽いコメントも差し込まれて編集してある。
わざわざ皮肉や、アンチ・ヒラリー的な動画も入れ、それに対する「バカバカしい」とか、「冗談じゃない」といってるコメントも付いている。

このほか女性たちとの、いわゆる井戸端会議的な楽しい会話シーンなど、やわらかいヒラリーの一面を強調する内容がそのホームページの随所に見られる。

政策的には従来の「リベラル」的姿勢から少し「保守色」を強めるよう発言内容を意識し、インターネットなどを通じて親しみやすいイメージの浸透もはかるヒラリー・クリントンは来年の本番に向けて「好感度」をどこまでアップできるだろうか。

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