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2007年8月18日 (土)

微笑む小池防衛相「何よ、意気地なし」

記者団を前に、例の微笑みを浮かべながら小池百合子防衛相は思っていたのではないか。

「何よ、意気地なし」

官僚支配を打破するため、官僚機構に手を突っ込もうとして、反改革サボタージュ、社保庁ミスや閣僚のつまらぬ不祥事のリーク等々、霞ヶ関官僚からの強烈な仕打ちを受け、案の定、参院選で惨敗した安倍首相。

あの好々爺、久間氏の代わりに、せっかく度胸のいい小池百合子を防衛省に送り込み、“守屋天皇”体制の解体を世間に印象付けるチャンスだったのに、やはり安倍さんは天才的な「中途半端」ぶりを披露した。政治のプロを自称する人たちから見れば、双方の面子を立てる上手な裁定ということになるのかもしれないが。

前回も書いたように守屋氏に牛耳られた防衛省の問題点は、安倍首相と小池防衛相との間では、小池氏が補佐官だったころからの共通認識であったはずだ。

何事も守屋氏の意思しだいという省内の空気を変え、ケースによっては守屋氏に異を唱える人材が出てくる土壌をつくっていかなければ、この国の防衛はきわめて危険だ。

安全保障担当の補佐官だった小池氏は何度もそのことを安倍首相に進言したはずだし、その意見に賛同したからこそ小池氏を防衛相に抜擢したのだろう。利権がらみの疑惑が絶えない省だけに、そのトップの首のすげ替えは急務だと考えていたかもしれない。

だから、本来、思うように小池氏に腕をふるわせることが肝心なのであり、首相はそれを徹底的にサポートすべきだった。それを信じて、小池防衛相は一見、暴走にみえる人事を内定したのだ。しかし、内部の事情や慣例を知っているプロから見て暴走ではあっても、ぼくたち素人から見れば何の不思議もない。大臣が部下の人事を決めるのは当然のことである。

事前に守屋氏と関係のある政治家に根回しをしたり、守屋氏自身のご意向を伺う必要などないのではないか。そんなことをしたらつぶされるのがオチである。

首相は、仲良しの塩崎官房長官が守屋氏擁護にまわり、マスコミが騒ぎ出したから仕方なく、塩崎氏にげたを預けるカタチで、守屋氏自身に新たな人事案を出させ早期の収拾をはかった。守屋氏が退任するのを受け入れる代わりに、警察庁出身ではない生え抜きの人物が就任することで決着した。

しかし、本来は安倍首相自身がもっと早い段階で「信頼して送り込んだ小池防衛相の人事案を支持する」ときっぱり宣言しておけば、事態がこじれずに済んだはずだ。

そもそも事務次官が大臣に公然と歯向かうことを許してはならない。かつて外務大臣に就任したばかりの田中真紀子氏が外務省のことを「伏魔殿」と表現したが、おそらくどの省にも同じような「恐怖の組織」が存在しているのだろう。

政治家も、記者も官僚から情報提供やレクチャーを受けなければ所詮、何もできないのがこの国の実情である。情報が集中する官僚のトップからはっきりいえば「可愛がられたい」のである。

国家の重要機密をにぎり、大臣よりもはるかに情報や知識の多い事務次官の家に記者が「夜討ち」をかけ、部屋に上げてもらって一緒に酒を酌み交わすようになれば特ダネの一つもたまにはリークしてくれるかもしれないし、巨大な軍事予算を扱う官僚トップとのネットワークを大切にしたい政治家が群れてくるのもうなずける。

そこに実力官僚の横暴を許す土壌がある。

さすがの小泉氏も自民党はブッ壊せても、強大な官僚組織に風穴をあけることだけはできなかった。

安倍さんは、ここまできたら、開き直ってやるしかないのではないか。失うものはない、守るべきものはない、「身を捨ててこそ・・・」の心境になれば歴史的な名宰相になる道はまた開けてくる。

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