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2007年9月26日 (水)

福田新総理、会見に周到な準備

国会議事堂に初めて足を踏み入れると、人はたちどころに弱気になる。国家の最高機関のズシリとした重厚感が迫ってきて、中にいるだれもかれもがが雲の上の人々に見えるからだ。

ついさっきまでアベだのフクダだのと呼び捨てだったのが、もし総理大臣や有力閣僚に出会ったらどうだろう。たいがいの人は緊張し舞い上がってしまうにちがいない。

国家の威信を示す議事堂の中で長時間かけてとり行われた、新総理大臣誕生までの儀式。衆院で福田氏を、つぎに参院で小沢氏を首班指名、両院の協議会で話がまとまらず、衆院の議決を優先し福田氏が91代内閣総理大臣に、というあらかじめ分かっている筋書き通りに厳粛な雰囲気で進められる。

衆院の片隅で、痩せこけた安倍前首相が「福田康夫」とペンをゆっくり動かせている。声をかける議員もなく、寂しく痛々しい。

こうして、普通のおじさんが燦然とオーラを放つ、あたらしい国家のトップとなり、ついこの間まで総理と呼ばれていた人が、タイゾー君と同じただの一兵卒となる。

国家の儀式というのは人を異常興奮させ、人に序列をつけるうまくできた仕掛けである。

さて、ようやく決まった福田内閣の布陣。ほとんど再任。当ブログ9月7日「農水省 若林シンジケート」で取り上げた問題の若林正俊氏もそのまま農水相に居すわった。官僚と天下りOBと政治家の税金山分け構造が暴露されても、「呪われたポスト」に希望者はいない。これが農水省の現実だ。

新顔二人のうち、初入閣の渡海紀三朗氏が文科相になったのは、派の領袖、山崎拓氏が強引に押し込んだらしい。山崎氏自身にお呼びがからなかったことに、ご立腹だったともいわれる。

国会開会中だからと、閣僚の顔ぶれをほとんど変えなかったのは、その理由なら派閥からの文句は出ないと見越してのことだろうが、こと山崎氏に関しては計算外だったようだ。

官邸の主となった福田首相はさっそく、官邸記者クラブの面々と初顔合わせだ。別館1階の記者会見場。首相は赤いカーテンを背に、やや緊張気味に就任の決意表明。

福田さんというのは街頭演説では個性が出ないが、記者会見とか座談とか、比較的少人数を相手にしゃべるときは持ち味が出る。前首相に比べ、ソフトな口調で格段に話がわかりやすいし、それなりに説得力もある。

この記者会見に焦点をさだめ、原稿を自ら書き、推敲し、声を出して練習したと思われる。かつて小泉首相が衆院解散のさいの記者会見で、「郵政民営化に賛成か反対かを国民に問いたい」と毅然として言い放った言葉の力を、政治家ならだれでも頭に刻印したであろう。

首相就任の第一声もまた、今後の自らのイメージと、国民への説得力を左右する。そのことを十分自覚しての記者会見だったのではないだろうか。

ソフトに、ときにはとぼけながら、うまくコトを進められたら、さすがの民主党・小沢代表も豪腕だけでは対処できなくなる。手ごわい相手であることはわかっているだろう。小沢代表にとって心配なのは、福田首相がその一見、やさしそうな人柄で「善人」とされ、時に記者達に無愛想な素振りを見せる小沢代表を「ハラにイチモツの悪人」とお茶の間で判断される場合である。

そうならないためには、小沢代表のやや自己中心的な部分を自覚し、たえず国民を意識して、その「心」に訴える努力をひたすら続けることだ。

過去のミステイクを繰り返すようでは、健全な二大政党制を期待する国民の意思にそむくことになる。

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