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2007年9月16日 (日)

政界スナイパー麻生太郎の標的

麻生太郎氏と福田康夫氏の自民党総裁選挙は激しい議論の応酬もなく、妙になごやかな雰囲気のうちに終わりそうだ。

近い将来の解散・総選挙にむけ、形だけの総裁選挙で国民の関心をひきつけようとしているが、福田氏ですんなり決まることは、プロ中のプロ、麻生氏には当然、分かっている。それでも、ワケあって出ているから麻生氏の機嫌は上々だ。

もちろん、安倍続投のとき、あるいは安倍辞任直後に描いたシナリオは次々に崩れた。が、それも想定内。大好きな「ゴルゴ13」のように、正確に遠くの標的を狙っている。標的とはズバリ総理大臣だが、次期総理ではない。

結党52年、官僚や企業・各種団体と結託し、時には闇の勢力を利用してこの国を牛耳ってきた自民党は、小泉改革によって壊れた地方の集票組織を修復する必要に迫られ、旧来型の派閥均衡政治を復活させようと目論んでいるように見える。

そのまとめ役として大半の議員が支持したのが福田氏だ。

「出る気なんかなかったけど、いろんな人から出ろとお願いされたから」と福田氏はいつもの飄々たる風情。もちろん「勝つイクサ」と確信してのお出ましだが、乱世を勝ち抜く決意はというと、やや頼りない。
2004年に年金未納発覚であっさり官房長官を辞めて以来、政権の中枢から遠ざかっていたから、情報不足の感は否めず、一般論しか展開できない。

その点をわかっている麻生氏は、調整型の平和主義者である福田氏が首相になったところで、おそらくこれから押し寄せてくる圧力をはねかえすだけの突破力はなく、いずれまた行き詰る、と予想しているはずだ。

いま総理になるより、ここは福田氏との対比により、将来の総理にふさわしいイメージをテレビを通じてアピールするチャンスだと、とらえている。

だから、あの悪ぶった、やや傲慢な日ごろの言動は影をひそめ、いつでもニコニコしつつ、ここぞというときには外務大臣、幹事長という政権中枢にいた者の持論を自信を持って披瀝する。

結果をさほど重視していないから、悠然として、ときには毅然として、テレビ映りを気にしながら短い選挙戦をこなしていくだろう。

そもそも今回の総裁選で、政権争奪の決着がつくとは思えない。総理になった人の大変さは目に見えている。参院は、民主党が天下を取っている。どんな法案も簡単には通らない。

さっそくテロ特措法延長、あるいはそれに代わる新法を通さなければ、アメリカに顔向けができないという、難関が待ち受けている。

総裁選に敗北確実な麻生氏は、割り切ってこの嵐の航海を福田氏の舵取りに任せ、あとはひたすら時期を待てばいいことになる。

民主党が大勝して、一気に政権を奪取するようなことにならない限り、必ずチャンスが来る、と踏んでいるはずだ。

クレー射撃の名手で、漫画が大好きな、べらんめえ調の気障なおじさんに抵抗を感じる人は、彼が「日本の顔」にならないようひたすら民主党の躍進を願うことだ。

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コメント

福田康夫さんと麻生太郎さん、
漫才のボケとツッコミのようでテレビ討論で見ていて楽しいですね。小泉劇場とも安倍学芸会ともちがう実直なサラリーマンと企業家の共演会のようです。

二人とも、プッツンの安倍さんに較べるとぐっと年長ながら世界一の長寿国ニッポンのリーダーとしては本当はこのくらいの年齢の方がいいのです。

総裁選は初めから福田さんで決まりのようですが、もし福田総裁が麻生さんを幹事長に留任させれば自民党再生の主導権を握れるかも知れませんし、財務大臣に任命すれば慢性的なデフレ不況からも
一気に脱却できるかも知れません。

この超過剰貯蓄の日本経済に巨大な赤字国債がなければもっともっと悪性の大不況に陥ることを見抜いている政治家は麻生太郎さんくらいのものです。

ついでに利殖家の福井さんのあとの日銀総裁にはインフレターゲティング論者の中原伸也さんを任命して貰いたいものです。恐らく景気はあっという間に回復し解散総選挙でも民主党に負けずにすむかも知れません。格差も年金も要は経済の再生です。

ついでに、クレージーパパの推測を模して言えば、総選挙の直前に福田内閣が総辞職、麻生内閣で解散選挙に持ち込めば小沢さんの苦戦は免れません。歴史の必然とも言うべき流れに大逆転が起こるかも知れません。

生まれはいいが育ちが悪い、と自嘲するときのあの麻生太郎さんのへの字に歪んだ唇と斜に構えた物言いは私の好きな亡き山本夏彦さんに似ていてついつい声援をおくりたくなってしまいます。


PS
次の間違いがありました。お詫びして訂正します。

誤:中原伸也さん→正:中原伸之さん

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