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2007年10月 7日 (日)

NHKは受信料を20%値下げせよ

NHKの最高機関である経営委員会の考えは、しごくまっとうである。このほど、橋本会長ら執行部の経営計画案を一蹴し、受信料値下げ等に関して再検討を求めた。

「中途半端な値下げはダメ。抜本的に改革して、さらに大幅な値下げが必要だ」

委員長である富士フイルムホールディングスの古森重隆社長と比較されたら、技術畑出身の橋本会長は経営者として太刀打ちできないだろう。

ならば、経営委員会の示した方針に素直に従えばいいではないか。

ところが橋本会長は臨時の記者会見を開き、古森経営委員長が求める10%を超す受信料の値下げは「難しい」と抵抗の姿勢を見せているのだ。

「二桁とか、20%というところまで背伸びして、NHKとしての役割が果たせなくなってはいけない」

自らの経営努力の不足を棚に上げて、NHKの役割云々という。今、ほんとうにNHKの役割を果たしているのだろうか。

経営委員会の意見はこうだ。

『いまだに発生している不祥事のため視聴者の信頼は揺らいでいる。信頼を取り戻すために、抜本的改革が求められている。そのためにはグループ全体での最適化を考える必要がある。技術・管理部門のスリム化、子会社の整理統合、本体と子会社間取引の透明性確保、子会社の体質改善等、経営の効率化について具体的施策を示すべきである』

『受信料の未契約者が全体の20%を超えているのに、いまだ十分な施策がない。受信料の公平な負担が不可欠である以上、問題を先送りすることは許されない。抜本的改革と受信料の公平な負担が実現できれば、視聴者の理解を得られる受信料の値下げが可能だ』

2008年からの5カ年計画についてここまで指摘されているのである。

NHKが良くも悪くも変質し始めたのは1982年に放送法が改正されたのがきっかけだ。営利事業への出資が認められ、NHKエンタープライズが設立された。「NHKスペシャル」の制作でおなじみの会社である。

1989年、会長に就任した島桂次は「コングロマリット化」を進め、NHKエンタープライズを中心に商業路線を拡大した。ここから本格的な利益追求主義がスタートする。

その結果、会計検査院の報告書(2005年度)によると、関連団体は、34団体にも増え、その利益剰余金は、合わせて886億円にのぼるほどになった。取引の大半が随意契約であるうえ、支払額のチェックが不十分なため、NHK本体が高コスト体質となっている問題も指摘された。

検査院は「関連団体に十分な財務上の余力がある。配当をふやしてNHK本体の財政に寄与させるべきだ」と主張した。

つまり、子会社の利益をNHK本体にまわせば、大幅な受信料値下げは可能だということである。総務省も受信料を値下げしたうえで、将来的には支払いを義務化させたい考えがあるとみられる。

受信料は現在、集金の場合2ヶ月払いで2790円(地上契約)だが、当初、執行部が考えていた6.5%の値下げだと、2608円、10%でも2511円である。これではあまり効果はない。

庶民感覚から言うと、本来なら50%OFFが妥当だが、いきなり半額では現実離れした議論になる。それでも、やはり最低20%は下げるべきだ。でなければ不払いは簡単になくならないし、義務化をすれば反発があるだろう。20%なら2232円で、558円ほど安くなる。1ヶ月あたり1116円だ。

そもそも、NHKと関連会社の関係は、官庁と天下り団体のようなもたれあいの構造があり、NHK本体の儲けを見かけ上少なくすることで、受信料を高値に維持し、関連会社に利益を蓄積して本当の儲けを覆い隠す仕組みになっているのではないだろうか。そして、幹部職員は退職後、関連会社に“天下り”して悠々と老後の生活を楽しむカラクリだ。

ここにも、公共放送の名のもとに、受信料という名の“税金”を徴収し、それを関連団体とともに漁りつくす腐った“官僚的体質”が見え隠れする。これでは社会保険庁を批判できる立場ではない。

経営委員会はもちろんそのことが分かっているから、抜本的改革による経営の透明化と効率化を求めているのだ。コストを低減し、関連会社からの配当を増やして、本体に利益を集め、そのことによって大幅に受信料を安くしたうえで公平な受信料負担を実現すべきだといっているのだ。

もちろん、その実現のためには大変な経営努力とエネルギーが必要だろうが、困難な仕事を成し遂げるために橋本会長ら執行部のメンバーが存在するのである。

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