恥ずべき大手生保の悪徳商法
生命保険各社の保険金不払いが問題になっている。正当な理由なく保険金を支払わずにいたという。
おカネを集めるだけ集め、請求がなければ払わない。請求があっても、なんだかんだと理由をつけて払わない。社保庁のお役人がたはもちろん、「円天」とかいうやり口の、あの札付き詐欺師さえも真っ青のあくどさだ。
日本生命、第一生命、住友生命、明治安田生命、いわゆる大手4社の不払い額はなんと600億円近くにおよぶ。優良な大会社の面構えでも、会社の中身がいかにお粗末か、天下にさらしたというべきだろう。
顧客のほうもボンヤリというか、あまりに人が好すぎる。しっかりしなければならない。怒るべきときは、怒らねばならない。
だいたい日本人というのは、契約書が苦手で、いったん人を信用したら頼りきるところがある。そこにつけこんで、ろくな説明もせずいい加減な契約を結ばせ、営業成績を上げて歩合収入を稼ぐセールスが目立つ。
ぼくは、8年ほど前、たまたま知り合ったS生命の人に教えられ、以下のことを知った。
生命保険に加入するときは、まず頭の中を整理しておくことが肝心だ。生保というものの主な守備範囲は、死亡保障と医療保障だが、いずれも契約の基本は3通りしかないのである。
それは、▽保障期間がある掛け捨てタイプの「定期保険」▽一生涯保障が続く「終身保険」▽死亡保障と貯蓄性とを兼ね備えた「養老保険」の三つである。
この中から、自分の人生設計を考えてどれかを選べばいい。たとえば僕の場合、死亡保障は「終身保険」、医療保障は「定期保険」にしてある。どちらも特約はつけていない。シンプルな保険証書だ。しかも1社だけしかない。つまり、病気になったときの医療費と、死んだときに家族が困らないような備えはちゃんとしておこうというわけだ。医療保障は数千円だから掛け捨てにしているが、死亡保障は保険料がが高いので「終身」にしてある程度おカネを確保するようにしている。
S生命の担当者はそれで十分、という。S生命に加入したさい、それまでの数社の契約を解約した。ずいぶん、保険料の節約になった。
要は、保険に入る目的をはっきりさせ、それに合うように設定すればいいということ。
ところが、生保各社は必要以上に複雑な組み合わせをしたり、さまざまな特約を盛り込んで、少しでも高額な保険商品を売り込むことに血まなこになってきた。特約というと、退院後に通院した場合に支払われる「通院特約」や、ガンなど特定の病気にかかった場合に保険金の一部が先払いされる「特定疾病特約」などが代表例だ。
こうなったとき、ああなったとき、と数え上げればきりがない心配を並べ立て、終身保険や養老保険に「定期」を付け足したり、特約を次々に加えて契約金額を吊り上げる。
肝心の主契約があれば間に合いそうなものなのに、いろいろな特約を付けるため、あまりに複雑になりすぎて、どういう時に保険金がもらえるのかさっぱり理解出来ない。保険契約とは難しいものと思い込まされてしまう。
こうしたことが、もらえるのに請求せず、請求がないから放置されたままになるケースにつながるのだ。
契約さえしてもらったら、あとはどうでもいい、では通らない。不要な特約をつけないことはもちろんだが、アフターサービスも徹底しなければ顧客の信頼は得られない。それがまっとうなビジネスというものだ。
生保各社は収益至上主義、ノルマ主義をただちにやめるべきだ。顧客の話をしっかり聞き、ニーズをつかんで適切なアドバイスをし、ほんとうに必要な保険を勧める、顧客第一主義の社員を育成することが急務である。


コメント