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2007年11月 8日 (木)

小沢のプッツンがナベツネから民主党を救った

「もう皆様ご承知の通り、いまだなお不器用で、口下手の東北気質のままでございます。従いまして、どうしても説明不足になります」

民主党の小沢代表は7日の両院議員懇談会で、そんな言い回しで詫びた。

「今になって思うと、あの時、もはや連立という方法をとらず、総選挙で頑張ろうと、とりまめればよかったのかな、と振り返って反省しております」

この様子をテレビで見ていた「大連立」の仕掛け人たちはどのように感じていただろう。

議員懇談会直後の記者会見で、読売新聞の記者が奇妙な質問をした。

「小沢代表から連立の話を持ちかけたことは複数の情報源から取材した。事実無根の中傷報道がなされているいわれたことについて、発言の撤回をしていただきたい」

小沢は前回の会見で一部の新聞報道に怒りをあらわにしたが、読売新聞とは名指ししていなかった。しかし、その記者本人から追及されては仕方がない。

「ですから読売新聞の記事は、私は一度も取材を受けたこともありませんし、公平ではないのではないかという意味で申し上げた」

そして、このあと、ついに小沢自身の口から今回の「大連立」騒動のいきさつが語られた。

「2カ月前後前だったと思います。さる人から呼び出しをいただき、食事をしながらお話をうかがいました。その内容は、お国のため大連立を、というたぐいの話でありました」

さる人とは、もちろんこのブログでも書いたように、あのナベツネこと、読売グループの総帥、渡邉恒雄氏である。

「先月半ば以降、また連絡がありまして、福田総理もぜひそうしたいと、いう考えだと。ついては総理の代理の人と会ってくれという話がありました」

代理の人とは元首相の森喜郎氏だといわれている。

「むげにお断りできる方でもなかったので、指定された場所に行きました。総理は、ぜひ連立をしたいということでした。あなたも本気ですか、と代理の方に質問をしたら、おれも本気だと、いう話がありました」

大連立への仕掛けは、安倍前首相が辞任会見をした直後からはじまった。

そのとき、森喜郎は外遊先のパリにいた。ナベツネから国際電話がかかった。

「山崎、古賀、青木は福田支持でまとまっている。残る仕事はあなたの派内の調整だけだ」

小泉・安倍路線を毛嫌いしていたナベツネは森を動かして福田政権をつくるハラだった。麻生ではだめだと思っていた。森は予定を早めて帰国するや、町村氏の出馬にストップをかけ、福田、古賀、青木らと密談して福田擁立をまとめあげた。

そしてこのときすでに、「大連立」に向けて動き始めていたことは11月3日、福田首相が「何か新しい体制をつくらないといけないというのは、参院選で負けた時からスタートしている」と記者団に語っていることからも明らかだ。

話は昔にさかのぼるが、2001年5月2日夜、ナベツネは森喜朗、中曽根元首相、瀬島龍三(故人)、氏家齊一郎らとともに東京・銀座の日本料理店「吉兆」で会食した。森が小泉純一郎に首相の座を明け渡した直後のことである。
瀬島は当時、伊藤忠商事前特別顧問で、政財界に隠然たる影響力のあった人物。氏家はいうまでもなく日本テレビの最高実力者だ。

普段は表に出ない、この国の真の支配者が別にいるのかどうかは分からないが、マスコミのドンと政権中枢の政治家による強力な裏のネットワークがこのとき、すでに出来上がっていたといえる。

彼らは小泉・安倍が続けた市場重視の親米構造改革路線に異を唱え、この流れを変えるチャンスをうかがっていたのだ。

小沢がプッツンし、連立がひとまず頓挫したことは長い目で見れば、国民にとって決して悪いことではない。これで、党首会談も容易にできなくなっただろう。党内に火種を残したまま再出発した民主党も、一時のイメージダウンがあるにせよ、ナベツネ&森の画策で自民党にのみこまれる愚を回避できたという意味で、幸いだったのではないか。

               (文中敬称略)

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