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2007年12月20日 (木)

ああ冬柴エレジー 独法改革の灯は消えるのか

「決着がついた」と冬柴国交相が言えば、「まだついていない」と渡辺行革相が跳ね返す。

昨日のブログを書く段階では、5年後の株式会社化という方向で折り合いがつきそうだった、都市再生機構の独法民営化案。やっぱり、そうは問屋がおろさなかった。

19日、官邸で町村官房長官に会った冬柴国交相は「少なくとも私の在任中は民営化させない」と従来の主張を貫く強硬姿勢をみせた。そのあげく「3年後に結論を先送りする」という合意をとりつけてしまったのだ。
当然、同席した渡辺は「了承できない」と猛反発した。

冬柴からみれば「なんだ、この若造が」と、二世政治家の坊ちゃん大臣に対する意地もあろう。

満州から、父と姉と3人で命からがら日本に帰り着いた。関西大学二部法学部に入り、昼間は働き、深夜に勉強。25歳で司法試験に合格し、弁護士を経て1986年7月、代議士に初当選した。それから20年をへて、夢にまで見た大臣の座についた。

国の大きな権力を一度でも握った男は、そのポストの持つ魅力のとりこになる。官僚の言うことを聞いてやれば、官僚はいかようにも動いて大臣の顔を立てる。

事務次官の天下り指定席、都市再生機構を死守してほしい、というのが国交省官僚のホンネだ。「まかしとけ。俺が守ってやる」。苦労人である冬柴には、自分の仕事を支えてくれる安富正文事務次官ら官僚たちに報いてやりたいという気持ちが人一倍強いのだ。

陳情に来た人に冬柴は優しい。2006年11月、横浜市神奈川区の町内会長が公明党県議に歩道橋架け替えを相談した。国土交通省大臣室で、冬柴は町内会長に気軽に会った。冬柴は要望を聞くと即座に「わかりました」と答えた。2007年度予算に「エレベーター付き歩道橋」建設費約3億円が計上された。

いまや、与党内は利益誘導型政治家が復権し、道路族が跋扈している。地方で自民党が弱くなったのは公共事業費を削ったからだ、と本気で思っている。

道路族の親分格、古賀誠もまた苦労人である。父は昭和17年、フィリピンのレイテ島で戦死。母は乾物類の行商を細々と営みながら古賀を育てた。R443バイパス、有明海沿岸道路の建設が故郷への恩返しであり、夢の実現だと信じている。

冬柴も国交相として、与党道路族の思いに共感するのだろう、「道路特定財源は他にはまわさない」と発言して、世間のひんしゅくを買った。

ともあれ、独法改革最大の目玉、都市再生機構の民営化が冬柴の手で葬り去られようとしている。

そうなれば、独法改革は単なるポーズであったことになるだろう。冬柴が「自分の在任中に民営化はさせない」というのなら、福田首相はその冬柴を更迭してでも、都市再生機構の民営化を実現させねばならない。

                               (一部敬称略)

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