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2008年1月23日 (水)

強欲が国を滅ぼす!道路がなくても死にはしない

「道路がほしいのではない、道路事業がほしいのだ」と正直に言えば、分からぬわけではない。土木建設業者が生き残っていくことが、選挙資金と議員バッジの確保につながる、とホンネで訴えればいいのだ。「ああ、この議員さんたちも、食っていくのに大変なんだな」と同情するお人好しの有権者も、中にはいるだろう。

「暫定税率をカットしてガソリン価格を下げれば、車によるCO2排出が増え、日本は環境に後ろ向きと批判される」。町村官房長官の発言らしいが、屁理屈もほどほどにしないといけない。それなら「ガソリン暫定税率を維持して道路をどんどんつくれば、車利用者を増やしCO2排出増につながる」という理屈も通るのではないか。理屈など何とでもつけられるのである。

政治家の言うことを素直に信じてはいけない。彼らの関心は「票」と「カネ」と「権力」だ。選挙で、笑顔をふりまいて握手を求め、有権者の前で泣いて見せ、土下座までして投票を訴えても、国会の赤じゅうたんを踏みしめたとたん、ふんぞり返った「センセイ」という人種に変わるのだ。

「そんなことはない」という自信と志のある政治家には、火曜日のブログで訴えたように、旧態依然とした政治の枠、つまり党や派閥から「脱藩」し、心底、国家と国民のことを考えていただきたい。

ところで、米政治家に資金を提供してきたアメリカの大手金融機関が、強欲の果てに、未曾有の損失を出し、世界経済の土台を揺るがせている。貧しい庶民への住宅ローン債権を組み入れた高い金利の金融商品で、ひと儲けをたくらんだ悪辣な金融資本や、投機筋が報いを受けるのは当然のことだ。

しかし、その巻き添えで日本の株価暴落に歯止めがかからず、一般投資家や企業が、多額の含み損を抱え、この国の経済そのものが、悲鳴を上げている。いかに米国依存の経済であるかを実感させられる困った事態だ。
「日本の経済はもはや一流ではない」と訴えた大田弘子経済財政相の国会における異例の発言は、小泉純一郎の拍手の意味はともかく、「このままでは危ない」という経財諮問委民間委員の声を受けたものだろう。

こんななかでも、「柳に風」のごとき福田首相は「日本経済は底堅いと思いますよ」と、白々しく言い放つ。
そればかりか「政府が改革姿勢を示さないのが日本株売りにつながっているという声がある」と記者に質問されるや、「誰が言ってるの?顔が見てみたいね」と、能天気な発言を繰り返すしまつだ。

さて、世界同時株安はいつまで続くのか。これを書いている1月22日午後3時。日経平均終値は1万2573円である。前日より752円も下げた。日本の暴落はアジア株全般に影響し始めている。困ったことに、気まぐれな「ミスターマーケット」はいまのところ、売ることにしか関心がないようである。

それだけ、アメリカのIT錬金術「金融工学」のバブル崩壊が深刻な証左であり、米国はもちろん、中国など危うさをはらむ急成長に依存する日本の輸出企業への、将来不安が増幅していることを示している。

この経済状況で、巨額の資金を必要とする道路事業しか頭にない国交省のお役人や族議員は、果たして日本の未来にどのような展望を持っているのだろう。

2018年までに日本の人口は500万人も減少するという予測がある。それでも地方にどんどん道路をつくるというのだろうか。362兆円にのぼる特別会計に、公共事業費3%削減という一般会計のルールは適用されない。

だから「あるだけ使いきれ」という官庁の常識、つまり世間での非常識がまかり通ることになる。わざわざ工事の完成を遅らせて、予算をいつまでもつけさせる。政官財「鉄のトライアングル」の権益を確保するための姑息で強欲なやり方は、国と国民の損失を膨らませ、景気悪化にあえぐ人々の生活を追い詰めるばかりだ。

高速道路がなくても人間は死にはしない。そのことをよく考えよう。このブログで何度も触れたと思うが、10年後を想像する必要がある。まず、生きるためにどうしても必要な食料と水。これが最も大事である。食糧危機は必ずやって来る。輸入しなくても国民が食べていけるように10年計画で、農業改革を成し遂げなければならない。世界的に水問題が起きているが、気象変動がさらに進むなら、日本だって心配ないとは言い切れない。

NASAゴダード宇宙研究所所長のジェームズハンセン博士は「世界の平均気温が1度か2度上昇したら、地球は今とは全く違った姿となり、多くの生物種が絶滅する」とさえ言い切っている。

予算は1年ごとに編成されるが、政治はその年のことだけ考えればいいというものではない。限られた財源をどううまく配分し、将来にわたって国民の生存を持続可能にしていく仕組みをつくるか、ということが優先すべき課題なのである。

生きるための土台や幹にカネを使わず、便利さや贅沢に巨額の税金をつぎ込む怠惰奨励の「享楽主義」政策とは、もうそろそろ縁を切らねばならない。

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コメント

んだ!道路がなくても死にはしない!
食料自給率をこそ高めるシステムをつくるべきだべ!! 

政官財「鉄のトライアングル」の権益確保しか頭に無い現体制・・・組織は腐敗するとの公理を その通り見事にみせつけていますね~。トホホ

これを壊すには、自民党を権力の座から引きずり下ろさなければならないのは云うまでもないこと・・民主が善いともおもいませんが、諸悪の根源・鉄のトライアングル崩壊には必須条件です。
はじめの一歩♪
しっかし、おざワン以外にいないのか?

拙者の時代は江戸から上方まで歩いたもんじゃ。でこぼこ道でも歩けばよいのじゃ。にぎりめしさえあれば歩ける。米がなくなれば困る。それだけのことじゃ。

自民党はとにかく解体して出直すべきだ。民主党も大江らの阿呆どもを追放し、とりあえずガソリンで勝利して政権を奪取しないといけない。そうなれば新たな離合集散があって、政権は落ち着くところへ落ち着くだろう。

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