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2008年2月17日 (日)

ローマ帝国は道路で滅亡した

「あらゆる道はローマに通ずというが、ローマ帝国は道をつくりすぎて滅亡したという人もいる。数十年後の東京は道路の修理費がかさんで大変やろな」

フジテレビ報道2001のレギュラーコメンテーターをつとめる、評論家、竹村健一氏は、独特の大阪弁でボソボソと語った。いまは好々爺の風情を漂わせているが、マクルーハンの水平思考を引っさげてマスコミ界に登場したころの彼は、パイプをくわえ、ヒリヒリする舌をまるめながら、ズケズケと時代をきりまくった。

1970年だから、38年も前、竹村氏とヨーロッパに旅行したことがある。僕たち学生を引き連れたツアーの団長が竹村氏だった。たしか、集英社の企画だったと思う。当時39歳で、評論家として脂の乗った時期だった。モーレツに働くだけの前期高度成長期が終わり、公害のない人間的なゆとりのある生活をめざす後期高度成長時代に入っていた。この時代の変化を竹村氏は「モーレツからビューティフルへ」という言葉で表現した。

3週間にもおよぶツアーだったから、テレビや公演で超多忙だったはずの竹村氏がよくスケジュールを調整できたものだと思う。それだけ、海外が好きだったのだろう。英国のボーマスという町の人たちとのパーティーで、ピアノを弾き、ダンスを踊り、まるで大阪弁のようなテンポの英語で楽しげに話しをしていた。

それはともかく、冒頭の「ローマの道」の話、ぜひとも「道路原理主義」のみなさんに考えてもらいたい。コンクリートでできたあらゆる建造物は頑丈だが、確実に劣化する。新設されて数十年で修理が必要になる。巨額の借金をして、次世代にツケをまわして、道路や橋や施設を建造し続けると、借金を返し終わらないうちに次から次へと膨大な修理代を必要とし、さらに借金を重ねることになるだろう。少人口社会の後世の人たちは、通行車両が減った道路を呆然と眺め、バブル期の夢をいつまでもむさぼっていた祖先を恨むかもしれない。

ほったらかしにされた建造物は、コンクリートの廃墟と化し、もはやそれを撤去することもできずに、美しい日本の風景は荒廃する。人々の心までもがすさんだら、国は終わりである。ゼネコンが活躍すべき場所は開発途上国である。そのインフラ構築に力を注ぐことが日本企業の国際貢献だ。

日本国内には、田園と森林を残してほしい。全国どの地域も食料に困らないよう、農業を振興し「地産地消」を進めてほしい。日本は小麦の必要量の確保さえ難しい時代になった。深刻な「食糧危機」はそこまできているのだ。政治家や官僚は、もっと根源的な危機感をもって仕事に取り組まなくてはならない。

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