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2008年2月20日 (水)

道路討論、東国原知事にニセコの逢坂誠二が迫る

これは、ただものではない、と思った。1月30日の衆院総務委。ガソリン暫定税率のつなぎ法案に反対する民主党、逢坂誠二の、アジテーションは、涙と怒りと悲しみに満ちた名優の迫真の舞台を見ているようだった。

北海道虻田郡ニセコ町長時代、彼が制定した「まちづくり基本条例」は、全国で注目された。住民自治に基づく自治体運営の基本原則を定めた条例であり、いわば自治体の憲法である。これをきっかけに、基本条例を制定する自治体が急増した。

その男が、菅直人に指名され、「道路」をめぐる東国原知事らとの討論に駆り出された。知事たちがあくまで、地元の利益にこだわるのは当然である。目の前の予算の問題が全てに優先する。そこに、地方自治のプロ、逢坂誠二が乗り込んで、どんな話をするのか。興味をそそられた。菅vs東国原というマスコミ注目の対決には関心はない。まずは二人の応酬。

東国原 「宮崎県民はずーっと税金を払い続けてきた、そしてさあ都市部から道路が整備されて、地方の番になった。そして一般財源化、暫定税率を廃止する。自由裁量権でおつくりください。これはどうも信用性に欠ける。国交省に私は文句を言いたいですよ。どういう優先順位をつけてきたのか、私も問いたい。でも、まずは特定財源をきちんと確保しないと、道路はできない」

逢坂 「地方に公平にカネが回っているのか分からない仕組みの中でやってきたことが問題です。暫定税率の延長をしても、仕組みが変わるとは思えない。今度はわれわれの番だとおっしゃったが、道路中期計画には地方に手厚く配分するなんてどこにも書いていません。仕組みを変えなければ思いは実現できない。私は何度もこれまで煮え湯を飲まされてきた。共闘を組んでやらないと、本当に宮崎に道路はできません」

東国原 「暫定税率を廃止されると、予算が組みづらくなる。おそらく基金を取り崩し、赤字債も出せない。財政再建団体が視野に入ってくる自治体は多くなる。民主党は対案を出してほしい。」

逢坂 「新しい道路ができて衰退した地域もあり、よくなった地域もある。知事のところの道路は、中期計画で6470億円かかる。道路も大事だが、医療、教育、安心安全にもお金をかけるという視点だって必要。地方の窮状も、道路が必要なことも、分かるが、今までのやり方では、地方の皆さんが望む道路整備はできないんですよ」

つまりは、どうしても道路建設を担保したい東国原と、道路特定財源を一般財源化し、仕組みを変えようという逢坂の、当然といえば当然の意見の食い違いが鮮明になったということだ。論理の出発点が違うから、かみ合うはずはない。一つだけ、意見が一致しているのは国交省がどんな基準で優先順位をつけ道路建設を進めてきたのか、という点だ。明確な基準などあるはずがなく、ほとんど省益と有力族議員の政治力の産物であることくらい、誰だってわかっている。

逢坂は東国原とは正反対の道を歩んでいる。町役場の職員からスタートして、町長になった。住民の方へ直接出向いて懇談する「まちづくりトーク」をはじめ、縦割り主義を排して、役場が何をしているかを誰でも知ることができるようにした。ニセコのスキー場を世界にPRし、オーストラリアなど外国からのスキー客がたえない町に育てた。

もともとタレントとして知名度が高く、マスコミから引っ張りだこの東国原は、あっという間に政治家としての自信をつけ、内心には「将来、国政に」という思いを秘めている。いま、彼は一番危険なときである。知事なのか、コメンテーターなのか、セールスマンなのかわからない、すばらしいマルチタレントぶりが何かの拍子で暗転しないように切に祈りたい。たまには超多忙な生活から逃れ、静かに考えてみることも大切だろう。彼が宮崎に本当に貢献するのはこれからなのである。

逢坂は、雪深いニセコの町から声のブログを発信している。フォークシンガー中川五郎の「そしてぼくはひとりになる」のアルバムを買ったけど、すぐに聞けなかった。そんなことをしゃべっていた。重いんじゃないか、心にしみこむんじゃないか、そう思うと怖かったという。ニセコの偉大なる自然のなかで、人は感謝と畏怖を感じながら生きるのだろう。

無名ながら、小さな町で大きな仕事を成し遂げた逢坂との出会いが、立場の違いをこえて、東国原にプラスになっていけば、このスレ違いの討論にも意味があったことになる。

                            (敬称略)

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コメント

あっという間に宮崎を有名にした東国原知事は確かにメディアの活用はうまい。然し所詮は芸人、そのまんま東の売名行為だというしかない。おかげで宮崎県の産品は少しは売上が増えたかも知れないが、所詮一過性のものだ。本当に宮崎県のことを考えている政治家のやることではない。

逢坂誠二さんが知っていて東国原知事が知らないこと、東国原知事が根本的に勘違いしていることは、未だに国が地方を助けてくれるとか、大都市が田舎に興味をもってくれていると思っていることだろう。
事実から言えば地方を救うのはもはや中央ではなく近隣諸国である。観光であれ留学であれ療養であれ就労であれ永住であれ宮崎に興味を持つのはもはや東京人ではない。つまり台湾や韓国や中国や南半球のオーストラリアやニュージーランドの人々である。

田中角栄型の国土の均衡発展政策は既に竹下登の時代を最後に終わっており、もはや中央にも東京にも地方や田舎を助ける余力はない。本当を言うと現在の中央や東京は地方の錯覚による持ち出しと期待によって辛うじて繁栄しているに過ぎない。

しかも残念ながら今のままでは日本はグローバル化する国家間競争にも勝ち抜く見込みが低く、又何かと言えば首都、首都と騒ぎ立てる石原一座に壟断された東京にいたっては世界の大都市間競争に勝ち残る可能性は全くない。ニューヨークはもちろん上海やシンガポールにも勝てないだろう。

グローバル化する世界の中でアジアは否応なく発展するだろう。社会主義の荒廃から必死に立ち上がろうとしている中国は必ず大発展をとげるだろう。それはかつて軍国主義と国家主義の荒廃の中から立ち上がった戦後の日本と同じだことだ。必死な中国を笑う者は自らの父祖を笑うのと同じだ。

即ち、沈み行く北海道や九州を、東北や中四国などの日本の地方と田舎を救うのは、こうした発展するアジアであり、発展する中国以外にはありえないことは冷静に考えれば誰にでも分かることだ。

そのアジアの国々が求めるのは自国に幾らでもある高層ビルや騒々しい密集都市ではないだろう。山紫水明の日本固有の美しい風景であり繊細な情緒に違いない。ニセコが台湾人や豪州人に好評なのは繊細な粉雪のせいだと言われているように、海、山、川のそろった宮崎は東京や大阪に負けない魅力ある滞在先や居住先になるだろう。

日本はこれまでにも何度か鎖国か開国かの選択を迫られてきたが、今も又、歴史的な大転換期だろうと思う。そしていつの場合にも開国して国際化する以外に選択肢はありえなかったのである。

さらば中央集権国家、さらば特定財源よ、さらば東京よ、さらば石原慎太郎さんよ、聡明で大衆性ある東国原知事がそう叫べばミー・メディアとハー・大衆にも地方の現実とあるべき未来を理解させることが出来るかもしれない。宮崎から東京へ飛ぶより上海の方が近い。ソウルなどはもっと近い。東京の人は宮崎には来ない。シーガイアに来るのは上海や韓国や台湾の人々だ。


逢坂です。

言及に感謝します。

今の日本に何が大切なのか、何が必要なのかをしっかりと見極めながら進みます。

有り難うございます。

(^^♪

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