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2008年2月22日 (金)

道路財源寄生法人「国際建設技術協会」のお粗末な仕事ぶり

まずは、お粗末な社団法人と言っておこう。21日の衆院予算委で、民主党の細野豪志が、取り上げた「国際建設技術協会」のことだ。道路特定財源のムダ遣いもここまでくると、笑うしかない。

この社団法人が何をしているのか、まずホームページを開いてみた。協会の概要の一部である。

「国建協では、建設技術に関する調査・研究ならびに海外の公共事業関連調査等を行うことにより、コンサルティング・エンジニアの海外活動の発展と国際協力の推進および国際化支援や国際交流などの国際相互理解の促進を図ることを目指して協会活動を展開しています」

空疎な言葉の羅列で、何が言いたいのか分からない。まず、国語力が決定的に不足している。「国際」「海外」「公共事業関連」「調査・研究」。これらを適当につないで文章のようなものにしているが、正確に人に伝えようという意思は全く感じられない。

この協会に、道路特定財源から9187万円を支払って、「海外道路情報調査」を発注したのは、ほかならぬ国交省である。協会は一昨年12月28日から昨年3月23日までの約3ヶ月で分厚い報告書を仕上げ、国交省に提出した。

報告書のページをめくり始めた細野はわが目を疑った。いくらなんでも、これが1億円近くの値打ちがある報告書といえるのか。気になった文章の一部を拾い出してみる。

「北京の特徴を十分に反応すること」
「適当な先進ので発展性を持つこと」
「以下のような諸点を揃わないといけない」

はたしてこれは、日本語であろうか。全く意味不明である。細野はさらに、報告書の半分が参考資料であり、その大半が世界銀行のデータであることを突き止めた。しかもそのデータはインターネット検索で簡単に取り出せるものが多い。 ウィキペディアをそのまま引用した部分も散見された。

社団法人「国際建設技術協会」は42人の職員がいて、常勤役員3人は全員、国交省からの天下りだ。理事長の山川朝生は旧建設省出身で、社団法人日本建設橋梁協会専務理事へて去年11月、3回目の天下り先である国際建設技術協会の理事長になった。年間給与は1814万円である。

平成18年度、この協会は、先述の調査報告書を含め道路特定財源から支出される仕事を4件受注しているが、いずれも随意契約であった。

細野から「報告書のテイをなしてない。一体、どうなってるんですか」と詰め寄られた冬柴国交相は「よく調査し、法人の存廃を含め検討したい」と答えた。

細野が国交省から得た資料によると、道路特定財源からおカネが流れている天下り団体は56団体で、それらに計1288人が天下りし、1890億円が使われている。このうち財団法人「道路保全技術センター」は、平成18年度、国交省から随意契約で305件82億円の仕事を受注し、現金・預金が24億円もたまっているという。

細野は「これこそ埋蔵金であり、国民に返す約束をしてほしい」と迫ったが、冬柴国交相は「埋蔵金ではない」と主張し、明確な答弁を避けた。

1億円をかけた高価な調査報告書に意味不明の文章があっても、何ら文句をつけず、公益法人やファミリー企業など下部団体に、税金から流れたカネがどんどんたまっていく。細野が指摘するように、発注元である国交省が、先輩の天下っている発注先法人にモノが言えないという、愚かな状況はどんなことがあっても変えていかねばならない。

                          (敬称略)

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コメント

ちょうど、問題の報告書が作成された2007年ごろに
国建協にアルバイトとして在籍していた者です。

問題を起こした職員は、報告書の件のみならず全体的に能力に乏しく、遅刻・欠勤を頻繁にするなど生活態度・人柄を含めて問題があります。

他の職員の方は皆、非常に優秀で真面目が方が多いのですが、一部の問題のある職員のせいで被害を被り、非常に残念と思います。

完全な、民間組織で無いせいか、問題がある職員と周りが認識していても、具体的な措置を取れないのも辛いところだと思います。

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