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2008年3月 6日 (木)

残留農薬、日本は大丈夫か

冷凍餃子に混入したメタミドホスの中毒事件がきっかけで、中国農産物の残留農薬への不安が広がっている。しかし、残留農薬を問題にするのなら、日本国内にも目を凝らさなければならない。

無農薬・有機農業をしていないかぎり、残留農薬は日本の農産品にも含まれているだろう。日本は先進国で最も農薬の使用量が多いといわれているのだ。

なぜ農薬を多く使うのか。日本は小規模農家が多く、そのほとんどがJA(農協)に加入して営農指導や農薬供給を受ける。田中康夫は長野県知事時代の経験から、次のように指摘する。

「JAが配った農薬を決められた量、決められた回数使わないと、トマトもキュウリもレタスも、JAが出荷を受け付けてくれない。促成栽培のトマトは8~9週間の間に40回も散布するよう決められている。日本の農作物だからといって安心とはいえない」

参議院議員、ツルネン・マルティは「単純に日本なら安全というムードになっているが、残留農薬は必ず入っている。これを機に、農薬をできるだけ使わない有機農業をさらに進めてほしい」と訴える。

農産物を取り仕切る農協や農水族議員によって、この国の農業はゆがめられ、疲弊してきた。農薬や化学肥料の販売で多額の利益を上げているJAにとって、無農薬・有機栽培農家が増えることは経営基盤を揺るがす問題だ。農水族議員は運命共同体であるJAを利する方向にバックアップしなければ自らも弱体化する。

しかし、彼らの都合を重視する農業政策に圧迫されながらも、日本ではすでに、無農薬・有機栽培農家がつぎつぎと誕生し、その農産品のほとんどを農協を通さずに直売している。そうした産物を買う消費者がどんどん増えれば、日本農業のニューウエーブとなるだろう。

収穫したものをその土地で消費するという「地産地消」や、農産物を直接、消費者に届ける「産地直送」は、無農薬・有機栽培農家あってこそ可能なのだ。組織の利益拡大に血道を上げる農協のコントロール下にあっては、活気ある農村づくりなど夢物語に過ぎない。

農薬を用いてつくられる農産品や加工食品から残留農薬が検出されるのは、進んだ今の検査技術をもってすれば中国産であろうが日本産であろうが当たり前である。

ほんとうに安心安全を得たいと考えるなら、無農薬農業の推進しか方法はない。でなければ、「基準値以内なら少々農薬が体内に入っても大丈夫」という、政府の甘い見解を信じるほかはないだろう。

                           (敬称略)

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コメント

残留農薬の心配もあるが、加工食品の添加物の方がもっと怖いかもしれない。
輸入する食料品だって、船で運ぶときに大量の農薬や防腐剤を散布すると聞く。
また、日本の水道水は世界一塩素の量が多いとも聞く。
だからと言って、日本人の寿命が短くなってもいないし農薬の被害も聞かない。
微量の農薬が蓄積されるのであれば、マグロや大気汚染の方がもっと深刻である。
 日本の農産物が安心だと言う要素のひとつは、日本人のまじめさや勤勉さ誠実さではないか。少なくても食品企業の経営者よりは信用できると思われる。

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