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2008年3月 4日 (火)

道路利権で自壊するのか自民党

小泉元首相は道路公団民営化を威勢よくぶち上げたが、「民営化委員会」に丸投げしたあとは、知らんぷりを決め込んだ。そのおかげで、道路族は委員たちの一部を囲い込み、民営化案を骨抜きにし、新直轄方式を編み出して、高速道路をつくり続ける仕組みを拡大した。

郵政民営化にあれだけ情熱を燃やした同じ首相が、なぜ、道路改革はすぐに投げ出したのか。当時の新日鉄会長、今井敬委員長らはどうして、道路族や国交省にからめとられたのか。結果として、道路公団民営化は小泉人気を盛り上げる単なるスローガンの一つに成り下がり、民営化委員会の不毛のドタバタ劇はマスコミの好餌となって、多くの国民を落胆せしめた。

道路に絡みついて離れない魑魅魍魎。利権を決して手放さない者たちの深き欲望の世界をうかがい知ることはとうていムリなことである。しかし、小泉純一郎は、地元、横須賀を地盤とする組織の裏ルートから得られる情報で、その手ごわさを最初から承知していたはずだ。「抵抗勢力」と自らが呼ぶ道路族と本気で戦う気など、もともとなかったに違いない。

道路族の頭目、古賀誠はおそらく財界のドンでさえ震え上がらせる力を持っているのだろう。今井敬は古賀の凄まじい圧力に耐えかね、「自民党の人たちの勢いを見たら、とても止められない。彼らはどんなことがあっても道路をつくりたいのです」と委員会のメンバーにこぼしたという。

日本の政策決定のシステムがおかしいことが、族議員の増長を許している。省庁は法案をつくると、族議員のボスの影響下にある自民党の部会の了承と、党の機関決定を取りつけることが何よりも重要である。それさえ通過すれば、事務次官会議と、その翌日の閣議は、了承のためのセレモニーに過ぎない。

つまりは、この国の政策は族議員が決定しているといっても言い過ぎではないのである。何ということだろうか。

古賀はいま、師と仰ぐ野中広務の悲願をかなえるため人権擁護法案の実現に執念を燃やしている。自民党選対委員長として「この法案は選挙に有利に働く」と党内にふれまわっているのだ。

この法律が通ると、人権侵害が疑われる場合、人権委員会が関係者に出頭を求めたり、証拠品の提出、立ち入り検査を行うことができる。 まさに反対派のいう「平成の治安維持法」であり、「人権」が「人権」を食い、古賀らとその支持団体の勢力を増強させる仕組みとなる。

こうして、古賀らは着々と、自分たちの思うがままになる政治システムの構築をはかっているのである。

しかし、いくらお人好しとはいえ、こういう仕組みを国民がいつまでも許しておくとは思えない。いま、自民党は崩壊の危機にあるのではないか。崩壊の芽はまさに「道路財源」である。これを党が死守しようとすればするほど、国民の意識と乖離する。

このまま、道路特定財源を確保し59兆円の中期計画を強引に通すようなら、国民の多くは次の総選挙で民主党を選択するだろう。そうなれば自民党政権は自ら崩壊する。

いま道路族は自民党の自壊とともに滅ぶかどうかの瀬戸際にある。

                          (敬称略)

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コメント

まったくですね。
普段は表舞台に立とうとせず、一朝事あれば、暗躍する自民党、いや、戦後日本をおかしくさせた連中の裏番的存在なんでしょう。

企業ゴロやどこかのヤクザ(風貌で人を判断するのは、確かに失礼ですが)と、やっていることは変わらないと思えて仕方がありません。

違うのは、この連中は『公人』であること。


少なくともそれでも選挙に行かない。
自民党に入れてしまうという人は、今後の日本の政策等に関して文句は言えないでしょうね。

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