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2008年3月15日 (土)

毒ギョーザ事件後、中国が農産物やレアメタル輸出を制限するワケ

先週のテレ朝サンデープロジェクトだったと思うが、経済ジャーナリスト、財部誠一が甲高い声で力説した。

「地産地消は大事だが、ギョーザ事件があったからといって、中国の加工食品は全部ダメというのは集団ヒステリーであり、日中の相互依存がなにより必要だ」。

その理由として、中国でつくる味の素のレトルトカレーもキッコーマンの醤油も、生産管理や社員教育がちゃんとできている、と説明する。何社の生産現場を見たうえでの判断か知らないが、こういうシンプルなコメントをできる人がテレビには重宝されるものだ。

この発言に、同席した自民党の中川昭一が、シニカルに噛みついた。

「中国は逆に日本に輸出を制限してますよ。花粉なんかストップしてます。なんでそんなことをするのか。僕は別の意図を感じますね」

親台派で拉致議連会長代行の中川は、中国や北朝鮮に対して遠慮がない。同じ党でも河野洋平、野田毅、二階俊博、古賀誠らとは大違いだ。河野などは中国進出企業でつくる「日本国際貿易促進協会」の会長をつとめ、日本の衆院議長の立場を忘れて日本企業サイドのロビー活動を展開しているといわれる。

中国利権は巨大である。広大な国土でこれから続々と予定される公共事業。例えば北京・上海間高速鉄道計画。その建設事業への参入を仏、独、日本が競っている。

さて、親中派議員のハラの底などお見透しの中国首脳は、自国の経済発展のため、日本との関係重視をことさらに強調するが、内心では資源も食料も乏しい日本の足元をしっかりみている。

冷凍ギョーザ中毒事件で、日本の中国食品バッシングが高まると、中国は検疫強化を理由に農産物の日本向け輸出を制限しはじめた。イヤガラセとみられても仕方がないだろう。

中国依存率が高いといわれるサトイモ、ニンジン、タマネギは在庫があって、いまのところ大丈夫のようだが、いちばん困っているのが花粉を必要とするナシ農家だという。ナシは人工授粉しないと実をつけにくい。それに必要な花粉の輸出を中国が止めているというのだ。ニンニクもどうやらストップがかけられているらしい。

食料だけではない。レアメタル(希少金属)が心配な状況だ。ハイブリッド車の燃料電池やハイテク製品にどうしても必要なものだが、日本では採れない。レアメタルが世界一豊富な中国は、日本の自動車、ハイテク産業の命綱を握っている。

中国はレアメタルの輸出を2004年ごろから制限し始め、2007年には外国企業によるレアメタル採掘への投資を禁止した。そして、ギョーザ中毒事件をきっかけに、さらなるレアメタル輸出制限強化の可能性をちらつかせはじめたという。脅しなのか本気なのか。経産省の担当者は頭を抱えているらしい。

国民の命の源である食料と、技術立国ニッポンを支えるレアメタル。その最大の供給国である中国は、日本の欲しがるものを少しずつ分け与えながら、技術を巧みに自国に移転し、超大国化していくのだろう。

そして、飽食になりつつある13億の中国人の胃袋と、自国産業の競争力向上のため、いつかは隣国を見捨てるのだろう。

                           (敬称略)

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