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2008年4月15日 (火)

甲子園に「くいだおれ太郎」はないだろう

いかにも阪急阪神ホールディングスらしい発想である。大阪の道頓堀といえば「くいだおれ」。「くいだおれ」を象徴するアイドル人形が名物「くいだおれ太郎」なのだが、これを甲子園球場に置きたいという。

「くいだおれ太郎」という人形そのものに人気があるというよりも、道頓堀にやってきた人々を必ず同じ場所に立って迎えてくれる「くいだおれ太郎」にこそ、親しみを感じるのだ。「太郎」は道頓堀の住人である。

阪神が考えるように、甲子園の「くいだおれ太郎」に魅力があるだろうか。最初のうちはマスコミ効果で話題を呼んでも、いつか、どうでもよくなり、ほこりをかぶって倉庫に眠ることになるのがオチだろう。それでは「太郎」がかわいそうだ。

日刊スポーツによると、「くいだおれ太郎」を所有している食堂に、買い取りやレンタルの問い合わせが、全国の自治体や企業から100件以上届いているという。

阪神とのコラボが実現すれば、猛虎グッズに太郎グッズが加わって経済波及効果16億円ナリという何の根拠もない分析を持ち出しているが、スポーツ紙のほほえましい浅はかさ丸出しである。

「赤い灯青い灯」の道頓堀は大阪のコテコテ感を表現している最大の商店街だ。大きなカニの動く看板、グリコのでかいネオンサイン、そして「くいだおれ太郎」が御三家。

最近では巨大な「えべっさん」看板、ドンキホーテの観覧車「えびすタワー」、ついにはグロテスクななタコ踊りの看板まで出現して、さながら「コテコテモン見本市」になった。

道頓堀に根付いていた浪速の商人の心意気などどこかに吹っ飛び、いつの間にか大きな資本を引っさげた東京からの便乗勢に乗っ取られつつあるのが、この街の現状だ。

道頓堀とともに生きてきた「くいだおれ」食堂の山田昌平社長は、時代の変化をしっかり受けとめ、その場から退く決意を固めたのだろう。昭和の雰囲気をそのまま残す「大衆食堂」もしだいに街から消えていく。

かつて芝居小屋がずらりと並び、浪速の大衆文化のメッカであった道頓堀の通りには「ケータイショップ」が幅をきかせている。

「京の着倒れ」「神戸の履き倒れ」「大阪の食い倒れ」といわれる。地盤沈下の激しい浪速の町に「食い倒れ」のキャッチコピーが廃れたら大変だ。せめて「くいだおれ太郎」は道頓堀に生き続けさせてやってもらいたい。

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