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2008年4月 4日 (金)

人権批判に動じぬ中国、五輪後のバブル崩壊迫る

中国株の下落が加速している。ことし1月14日に5522ポイントをつけた上海総合指数は、翌日から急降下をはじめ、4月3日にはついに3271ポイントまで落ち込んだ。

“サブプライム”による米国景気の悪化が影響しているのは日本の株安と同じだが、決定的に違うのは北京オリンピックという歴史的な「節目」が迫っていることだ。

もともと、北京オリンピック後の中国バブル崩壊を予測する専門家は多かった。オリンピックに向けて急増した設備投資が終わり、いったん消費低迷の局面に入ると考えられるからだ。

かつての日本がそうであったように中国バブルは多くの土地成金を生んだ。2007年中国富豪ランキングによると、100人の富豪の約40%が不動産関連業者である。地方政府の役人に賄賂を渡し、安く買った土地にマンションを建設、不動産投機ブームに乗って高値で売却し、ろくに税金も払わず、巨利をむさぼった。

こうした経済発展の恩恵にあずかれない大多数の民衆の不満は、北京オリンピックという「節目」に向けて、マグマのように噴き出し始めた。

「世界が注目しているいまこそ、行動すべきだ」。役人の腐敗を訴えるため北京に向かう農民、天安門事件で死亡した人々の遺族、人権派弁護士や活動家。そうした人々の「民主化」を求める動きを、北京は力で封じ込めようとした。

チベット自治区で3月10日に行われたデモは、多くのチベット族にとっては毎年恒例のイベントであったはずだ。もちろん、一部強硬派もいるには違いない。どこの国にも、民族にも、穏健派がいれば強硬派もいる。

ダライ・ラマ14世は、亡命政府のホームページで「中国人の兄弟姉妹である皆様に、私にはチベットの独立を求めるつもりなどまったくないことを断言します」と呼びかけている。

だが、中国政府は一連の動きを「北京オリンピックを失敗させようとするダライ・ラマの策謀」と決めつけ、世界の批判が強まるなかでも、人権弾圧をやめる気配はない。

そればかりか「若手のチベット僧を対象に愛国主義教育をさらに進めるべきだ」「チベット僧は僧侶である以前に中国国民であるべきだ」と、漢民族への同化を主張する。

国営新華社通信は「ダライ集団の内幕」と題し、以下の見解を発表した。

昨年5月、ダライ集団はベルギーで大会を開き、北京五輪ボイコット運動を決定。9月、米国の独立派が「大蜂起構想」を提出。08年1月、“大蜂起運動呼びかけ書”をインターネットで広め、3月10日の行動開始を決定。10日から25日までの間、チベットほか3省で150件の騒乱事件を起こした。

いかにも「ダライ集団」という組織が存在し、中国政府転覆を図ったかのような、おどろおどろしい書き方だが、よく読むと、それほどのものではない。「大蜂起」とか「集団」とか「内幕」という言葉を使うことで、一定のイメージを想起させる意図が見え見えだ。

チベット亡命政府があるインドは近年、経済面でのメリットから中国に急接近し、亡命政府に冷たくなっている。人権問題で中国への批判を強める欧米も、経済的には中国の今後長期にわたるとみられる成長にあやかりたいと考えている。だから五輪ボイコットといっても、せいぜい「開会式」ボイコットていどのことである。

国際オリンピック委員会(IOC)も「中国の人権弾圧に暗黙の了解を与えている」という「アムネスティ・インターナショナル」の批判に対して、「北京五輪とは関係がない」と反論し、騒ぎの拡大を食い止めようとしている。

世界の実態は残念ながら「カネ」の論理で動いている。わが国の“大切な同盟国”、アメリカは、「民主化」や「人権」を大義名分に、武力を用い、情報戦で革命を扇動して、多くの弱小国の資源を奪ってきた。中国は、その欺瞞性をせせら笑いながら傲慢な人権弾圧を続けているのだろうか。

だとすれば、中国の大地に暮らす多くの貧しく虐げられた人々は、これからも救われないことになる。中国バブルの崩壊に乗じ、米国が中国に混乱状態をつくり出して「民主的傀儡政権」樹立に動くというシナリオは、「ドル防衛」の観点から、全く考えられないわけでもない。しかし、それがいいことかどうか、凡人には分からない。

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