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2008年4月11日 (金)

福田首相「憤怒ショー」のウラに、情報操作の仕掛け

「友達になるって約束したじゃないか。それなのに、約束を破っただけじゃなく、ぼくの言うことに何でも反対する。かわいそうなくらいに苦労してるんだ。翻弄されたんだ、君に」

フクダ君はオザワ君に対してはじめてこれまでの不満をぶちまけた。オザワ君は苦笑して聞いている。別れ際、オザワ君はフクダ君に声をかけようか迷ったが、フクダ君はプイと横を向いてしまった。

まあ、こういうことになるのだろう。あの党首討論を、子供の仲違いにたとえれば。

それにしても、一国の総理のこれほど馬鹿正直な愚痴を聞いたのははじめてである。なぜ、だれが、あのような「憤怒ショー」を演出したのか、気になってしかたがない。

単なる愚痴だったのなら、あまりにもオソマツだ。テレビで全国に放映される党首会談で、気分のままに国のトップが喋りまくるということは通常ありえない。

マスコミのクセや大衆心理を熟知した人間が巧妙に仕組んだとすれば、官邸にそんなスタッフがいるのだろうか。いや、電通あたりがひそかに絡んでいる可能性もアリか。小泉純一郎にワンフレーズ・ポリティックスを伝授したのは電通である。

犬が人を噛んでもニュースではないが、人が犬を噛めばニュースになる。つまり、野党党首が首相を追及するのは当たり前だから、たいしたニュースではないが、首相が野党党首に怒りをぶつけ、恨み節を唸り、愚痴をこぼしたとなると、これはニュースだ。

当然、報道は福田の発言に重点が置かれる。逆に、小沢の言い分はかすむ。たとえば、福田首相が「暫定税率の廃止による長期的な財源の問題をどう考えているのか」と逆質問したのに対する小沢の答弁。

「財源について、首相も今までの仕組みを前提として考えておられる。これは日銀総裁、天下りの問題とも関連するが、中央官庁が全てのお金と権限を持って、何もかも決めていくやり方は、いまの時代には適当でない。補助金や交付金は、地域に使う分については全部、自主財源として交付すべきだ」

テレビや新聞をよくチェックすれば、小沢が一番主張したいこの部分について、ほとんど頭に残らない報道になっていることに気づくはずだ。いつも小沢が言っていることだから、ニュース価値が少ないと判断される。

ところが、「中央官庁の大改革」こそ国民が求める最も重要な課題であり、それを首相に突きつけることによって、胸がすくのである。

政府サイドに立てば、小沢にヒーローになってもらっては困る。福田首相をニュースの主役にして、小沢を目立たなくする方法は何か。その答えが、首相の「憤怒ショー」であったと考えることができる。

高等手段である。もし、官邸がこういう巧妙なやり方でこれからもニュースを操作してくるとしたら、マスコミはよほど気をつけないといけない。

もう一つ、別のネライもあっただろう。曖昧模糊とした「微妙語(ビミョー語)」の使い手と揶揄される首相に、側近、または広報宣伝のプロが「感情を出してはっきりモノを言ったほうが国民受けするはず」と進言し、福田もその気になったのではないか。

討論の口火を切った小沢の質問が終わったあと、福田はそれに答えかけたが、すぐに「その前におたずねしたい」と切り返し、日銀人事不同意の件を手始めに怒涛のような逆質問攻勢を繰り広げた。

官邸に情報操作のプロが関与し始めた。もしそうだとしたら、小沢もうかうかしていられない。相手は思ったより手ごわいのだ。情報戦略の立て直しを迫られることになる。

                          (敬称略)

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