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2008年5月21日 (水)

収監の村上正邦「政治改革」を語る

守るべき地位や名誉を失った人の、恩讐をこえた発言には迫力がある。

「二世三世議員ばかりで、いま政治が家業になっている。私は志なかばにして野にいますが、そこからみると議員が優遇されすぎていることがよくわかる。それに国会議員が多すぎますよ。これを減らさなければならない」

かつて、参院の天皇といわれた村上正邦。KSDの汚職事件で懲役2年2月が確定し、収監された5月15日の1ヶ月少し前、インターネットテレビの対談に登場した。

権力欲と利権にまみれた自民党参議院議員会長時代とは違い、逮捕から7年の時を経て、外見的には好々爺の風情を漂わせ始めたが、穏やかながらもその舌鋒は鋭い。

「私は参院にいたから実態をよく分かっています。二院制を維持するならば参院は半分でいい。比例、選挙区どちらかにして100にするんです。衆院もわかりにくい比例を切って小選挙区の300だけにする。そうすれば、おカネはそこから出てくるんです」

国会議員に国から支給される歳費は一人当たり年間3429万円。衆院の定数は480人、参院は242人である。つまり、国会議員に247億5738万円の税金が注ぎこまれている。

これを村上のいうように衆参で400人にすれば137億1600万円ですみ、110億4138万円が節約できる。

次に、村上が指摘するのは「政党助成金」の問題だ。助成金は250円×国の人口で総額を算出し、各政党に所属議員数の割合と直近の国政選挙の得票率に応じて配分される。2007年の総額は約319億4000万円だった。

「政党助成金は企業献金をなくするかわり、税金でみてあげようという趣旨です。ところが実際には企業献金も、公的助成金ももらっている。これでは国民の信頼は得られない」

結局、これも企業献金に不自由しない政党にとっては、血税収奪の仕組みにすぎない。もともとはなかった制度である。319億円を国庫に戻せ、と言いたくもなる。

政党助成金は国会議員数5人以上、または国政選挙での得票率2%以上の政党だけが受け取れる。村上はこう続ける。

「同じ鉢の中に松、竹、梅と種類の違うものでも5本さえ入れたら天は水を注いでくれる。とにかく何でも良いから助成金もらうために主義主張が違っても5人集まろうじゃないか。その拡張版がいまの政党なんですよ」

インターネットの普及などメディアの多様化のおかげで、政治や経済の表舞台から姿を消した人物の声もこうして聞ける時代になった。

もちろん、このような政治家や官僚の発言には、ときの国家権力に不当に逮捕されたという怨念を感じないわけではない。しかし、保身を考える必要のない彼らの発言はホンネを語っており貴重だ。われわれ一般人は、正常な判断力さえあれば、表に出ない真実の一端を知ることができる。

5月15日、ホテルニューオータニで、収監される村上正邦を送り出す会が盛大に行われた。

挨拶に立った自民党幹事長、伊吹文明は「くれぐれもお身体に気をつけて、一日も早く戻って戴きたい」と語った。平沼赳夫、下村博文、亀井静香ら20人ほどの国会議員の姿がそこにあった。

                     (敬称略)

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