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2008年6月 4日 (水)

五輪出席福田首相の目を覚ますか、中国のミサイル実験

今朝の各紙で目を引いたのは産経一面トップの「中国、弾道ミサイル実験」である。中国海軍最新鋭の原子力潜水艦に搭載予定の弾道ミサイル(SLBM)を朝鮮半島西部の黄海でおこなった可能性が高いという。

四川大地震が起きたのは5月12日。ミサイル発射実験は5月29日である。世界が中国のことを心配しているときに、平気でこういうことができるのだ。

発射されたSLBMは開発中の「巨浪2」とみられる。飛行距離8000キロ。日本は当然のこと、インドや米国本土の一部も射程内だ。

中国国務院の発表では、5月30日時点で死者6万8858人、負傷者36万6000人、行方不明者1万8618人。日本の国際緊急援助隊が16日に、医療チームが20日に派遣され、各国の援助隊とともに活動をしていた最中に、中国海軍のミサイルが発射されていたことになる。

四川省の省都、成都には米、英など7カ国の領事館がある。なかでもアメリカ総領事館は規模が大きい。中国政府は日本総領事館のある重慶を勧めたが、米、英とも成都に総領事館を置くことにこだわった。

なぜなら、四川省は少数民族の坩堝だからだ。もっとも多いのがチベット族だ。米、英は領事館を拠点に、人権弾圧に苦しむ少数民族の指導者にワタリをつけ、資金援助などの工作を通じて、対中国政府のカードを獲得したいというハラがある。中国はそれを分かっているから、監視を怠らない。

中国のかかえる全ての矛盾が集中する地域で起きた大震災は、中国の政権中枢にどんな影響を及ぼしているのだろうか。北京オリンピックをひかえ、各国の救援への「感謝」を前面に打ち出す今の胡錦濤路線に対する、軍強硬派の反発がミサイル実験につながったのか、それとも「笑顔」と「恫喝」を駆使する二重人格的外交防衛戦略なのか。

大震災の恐怖と興奮状態がいったん落ち着いたあとに予想されるのは、役人の腐敗や、収入格差、雇用不安などに対する民衆の怒りや不満の爆発だ。

それに乗じて、米、英は反政府勢力への援助を強め、中国の体制転換へ布石を打っていく可能性がある。凋落傾向にある米国は、当面、中国との良好な関係を維持しつつ、将来的には何らかの方法で封じ込めをはからざるをえないだろう。

今回のミサイル発射実験は、北京五輪開会式出席を内定した福田首相の、やや疲れた目を覚ます気付け薬としては効果があるかもしれない。

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コメント

御説拝読し得心いたしております。
パパ氏に丁寧な指南を頂戴し感激であります。

ただ私はこの十年来の政界に多大な不安と危惧を覚えているのです。
ことに政権中枢を壟断するかのように振舞う清和会の存在にはかつてのトゥーレ協会を思わせるものがあると感じています。

アイシュヴィッツのあとで詩を書くことは野蛮であるとは誰の言葉だったか定かではありませんが、ドイツを利用し罪に陥れた彼らが、愛国心とはかけ離れた未だ解明されぬ、奇怪な深淵の声に従っていたことは今日明らかです。
彼らは結果としてかつてのドイツの栄華に血泥を塗り、その正体を顕すことなく歴史の闇に姿を消しているではありませんか。

私は中川氏にデートッリヒ・エッカートの影を感じるのです。
ヒトラーの師匠格と見られていた彼もまたさらなる高位者の木偶でしかありませんでした。
政界の再編と旧体制的官僚の一掃が果たして本来の目的に沿って行われるのか、事情に通じない私にはただ疑問に思えるのです。

今後も御健筆を期待いたしております。


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