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2008年7月16日 (水)

日歯連の政治活動の犠牲になった村岡兼造

「理不尽な、暗黒裁判だ」。元内閣官房長官、村岡兼造の怒りはもっともである。日歯連の1億円ヤミ献金事件にかかわった4人の大物政治家のうち、村岡だけがただ一人起訴され、最高裁の上告棄却で有罪が確定した。これは、どうみてもおかしい。

「あんなもの冤罪だよ」「スケープゴートにされたんだ」。永田町界隈でも村岡に同情する声が多い。

日歯連。正式には政治団体「日本歯科医師連盟」。5人の国会議員を送り込むと同時に、自民党の政治資金団体「国民政治協会」に、年数億円の献金をしている。

社団法人「日本歯科医師会」と実質は一体の組織で、入会した歯科医は自動的に、連盟にも加入する仕組みだ。日歯連の会費が年約3万円、会員は約6万人といわれるから、年間18億円前後の巨額資金を動かすことができる。

自民党有力派閥へのヤミ献金は常態化していたと推測されるが、たまたま2001年7月の一件が表に出た。当時の日歯連会長、臼田貞夫と自民・平成研究会の橋本龍太郎、青木幹雄、野中広務が同席した会合で、橋本が1億円の小切手を受け取った。この場にいなかった村岡ただ一人がなぜか、2004年9月に起訴された。

平成研の会計責任者だった滝川俊行の「1億円をウラ金として扱うことを会長代理の村岡が決めた」という証言のみが根拠になった。

野中との確執があり、落選して政界での力を失っていた村岡を検察に差し出して、あとの三人は罪を逃れるという政治工作が、容易に推測できる。

「自民党をぶっ壊す」とうそぶいた小泉純一郎がいくら橋本派の弱体化をはかったとはいえ、さすがに自民党の屋台骨が揺らぐほどの事件にはしたくなかっただろう。

おそらく小泉は、党の大物3人の描くストーリーを黙認し、捜査を恐れる彼らの首根っこを押さえることにより、政権運営を有利に運んだと思われる。

ところで、国から補助金をもらっている公益法人が、同じ事務所に政治団体をつくり、歯科医師会の利益をはかるために、議員を立候補させたり、政党に巨額の献金をするというのはいかがなものだろうか。

しかも、歯科医師が支払う会費は、もとはといえば保険料や税金が7割を占める診療収入から出たものである。いわば公のカネを、私的な政治目的に使っているのだ。

公益法人として、補助金を受けながら多額の政治献金をおこなっている業界団体は多い。例えば、日本鉄鋼連盟や、目本電機工業会、日本自動車工業会などだ。公的資金を政界へ還流させて業界に有利に取り計らってもらっている、と受け取られても仕方がない。

日歯連の議員は参院の石井みどり、関口昌一、島田智哉子 大久保潔重と衆院の新井悅二だ。民主党の大久保を除く4人が自民党に所属している。

政党が圧力団体との癒着やカネの関係を断つ気があるのなら、少なくともヤミ献金で問題を起こした団体からの候補者を公認すべきではないだろう。

                        (敬称略)

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