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2008年8月20日 (水)

「9月中旬召集」に吹いた「福田降ろし」への一陣の風

臨時国会召集時期は「9月中旬」ということで落ち着いた。福田首相は9月12日の意向だという。

9月8日から21日まで民主党代表選があるため、実質的な審議入りは22日以降だろう。公明党が党益優先で主張してきた「9月下旬」に近い。ほぼ公明党の思惑通りといえる。

自民党の主導権はすでに、幹事長の麻生太郎に移っている。公明党幹事長、北側一雄はひそかに麻生と夜の会談を重ねてきた。総選挙と来年7月の東京都議選を前にして、創価学会がらみのスキャンダラスなネタを国会に持ち込まれるのを阻止する必要があり、会期短縮が至上命題だった。

「9月中旬」は18日夜の麻生・北側会談で固まり、それを受けて福田首相が政府・与党連絡会議で召集時期を表明した。新テロ特措法延長のため「8月下旬」の早期召集をめざしていた福田首相は、二人の考えに異を唱えることさえできなかった。

これで、日程上、アフガン作戦での洋上給油延長というテロ特措法の成立が危ぶまれる状況となった。特措法の期限は来年1月15日だ。これをどう受けとめればいいのか。公明党には「60日ルール」による再議決をしてまで、この法案を通そうという気はない。

「日米同盟の基軸」(中川秀直)といわれるテロ特延長を差し置いて、麻生太郎が日程面で公明党に配慮したのはなぜなのか。考えられることは「ポスト福田」シナリオでの合意だ。

公明党のホンネは「福田降ろし」である。麻生政権を実現したうえで解散し、自公の緊密な協力のもと、総選挙を戦いたい。その点で両者は一致する。選挙の結果、現有勢力の維持はムリとしても過半数をおさえれば、選挙の洗礼を受けた政権として、衆参ねじれのなかでも強気の政権運営が可能だ。

「9月中旬」で麻生・北側連合が合意した日、「福田降ろし」の一陣の風が前経産相、甘利明から吹いてきた。

BS放送の番組収録で「(福田内閣の)支持率が20%を切ったら党内から態勢立て直しをという声が出てくる。その時に党内合意が図られるのは麻生幹事長だ」と麻生待望論をぶち上げたのだ。

安倍前首相が辞任したあと、麻生は福田と総裁選を戦った。そのときの思いを文芸春秋に書いている。

「福田氏を呼び込んで、山崎拓、古賀誠ら派閥領袖が支持を確認し、テレビにその談笑の場面を撮らせていた」。この文章から派閥談合により誕生した福田政権への憎悪がにじみ出る。

そして、派閥横断的に麻生のもとにはせ参じた伊吹派の中川昭一、山崎派の甘利明、古賀派の菅義偉について「まさに派閥選挙の中枢を担うべき侍大将たちが、派閥の福田支持という重圧をはね除けて麻生陣営に加わってくれた」と、“同志的結合”を強調した。

甘利の今回の発言は中川や菅の思いでもある。内閣改造で少しだけ上昇した福田内閣の支持率は、臨時国会で、山積する諸問題についての民主党の追及を受けて低下する可能性が強い。これからも次々と「福田降ろし」の風が吹いてくるだろう。

中川秀直元幹事長は「給油支援新法延長問題と国会会期問題は、福田総理による日米同盟の是非をめぐる解散に発展するかも知れない」と自身のブログに書いている。麻生や公明党の動きを牽制する内容だ。

福田首相による解散か、麻生政権誕生後の解散か。与党内に嵐が吹き荒れる季節がやってきそうである。

                   (敬称略)

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コメント

伊吹派の中川昭一、山崎派の甘利明、古賀派の菅義偉について「まさに派閥選挙の中枢を担うべき侍大将たちが、


この三人って、みんな前の総裁選では安倍さんを支持してた人なんですよね。
菅氏は古賀氏が福田氏を推してたころから安倍氏の選対本部を仕切ってたし、中川氏は閣僚中で真っ先に安倍氏支持を明言。甘利氏も福田氏支持の山崎氏に逆らって安倍氏を支持していました。麻生氏ではなくて。
まあ福田氏よりはマシと思っているのでしょうが、麻生氏個人にどれほど思い入れがあるのかは疑問です。

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