「バラマキ」へ動く公明・麻生連合
日本経済は下り坂を転げ落ちているようにみえる。
郊外の大ショッピングセンターは、駐車場がガラガラで、業績不振店舗の撤退が相次ぎ、ディベロッパーは空き物件を埋めるのに悪戦苦闘する。
新しい商業施設も、全てのスペースにテナントを配置できないまま見切りオープンせざるをえない。
東証一部上場のアーバンコーポレイションはこの、3月決算で連結売上高が前期より35%増の2437億円、経常利益も過去最高の617億円となりながら、「黒字倒産」に追い込まれた。
あれだけ活発だったマンション販売が急激に冷え込んだ。銀行が不動産向け融資を渋りはじめた。不動産の大口買い手だったファンドや投信の動きが止まり、業界全体にカネがまわらなくなった。
政治の世界ではいわゆる不況対策の「バラマキ」への圧力が、公明党や自民党利権政治家からかかっている。もちろん、「国益より選挙」の思惑からである。
すでに、政府与党は漁業用燃料費の値上がり分を補てんする方針を決めた。対策費は総額745億円。テレビで窮状を訴える漁業従事者の大半は真実の声を上げていると信じよう。
しかし一方で、大前研一が指摘するように、ロシアや北朝鮮の漁船と海上で落ち合い「洋上交換」して戻ってくるだけの日本漁船もあると聞く。それなら、どれほどの燃料が必要というのだろう。
当然、「漁業がカネをもらえるのならウチにも」と、各業界が族議員のセンセイに陳情攻勢をかける。
自民党には、構造改革により「2011年度における国・地方のプライマリーバランスの黒字化 」をめざす「骨太の方針2006」がまだ生きている。これを突き崩し、かつてのバラマキ型景気対策を復活させようという勢力と、改革路線の堅持を唱えるグループがぶつかり合い、その狭間で福田首相が立ち往生している。
公明党に「骨太方針」へのこだわりはない。関心のマトは総選挙と東京都議会選挙だ。支持者の多い中小企業や零細業者への財政支援を進めなければ、選挙が危ない。
そこで、彼らは麻生太郎の国民的人気と突進力をアテにした。森喜朗や福田首相に働きかけ、麻生を幹事長に据えることに成功した。
麻生は党の顔でありながら、さっそく政権の顔のような振る舞いで表舞台に登場した。福田首相の存在感を低下させ、麻生のイメージを拡大するという目論見はいまのところ成功している。麻生が何らかの政策をぶち上げ、首相があいまいに追認するという奇妙な政治構造が出来上がりつつある。
その麻生が、公明党の強い要請を受け、党幹事長として選挙勝利をめざすため、構造改革派を抑え込んで「バラマキ」の大型補正予算編成へ突き進もうとしている。
これに対し、構造改革派の中川秀直は自身のブログで「党内には“バラマキの旗”で選挙を戦いたいひとがいるのだろうか。私は“改革の旗”でなければ国民に受け入れられないと思う」と麻生の動きを牽制する。
もはや政府与党内は「バラマキ」でなく「バラバラ」である。
大型補正予算ともなれば、赤字国債の発行は避けられず、さらに国の借金を増やすことになる。
「骨太」路線で前回総選挙に圧勝した自民党が、仮に路線を転換するということであれば、福田首相は補正予算編成の前に解散して、国民の民意を問うべきだ。
(敬称略)



現在の日本は、原油高、穀物高によるコストインフレ、しかも失業率の増加、企業倒産増加と言うデフレ状態、これは明らかにスタグフレーションだと思いますが、如何でしょうか?これらをまず緩和しなければ、財政均衡などどれほどの意味があるのか?対策として、通貨供給量を増やす以外にどんな方法が有りますか?どう供給量を増やすかは、いろいろ意見があるとは思いますが、私は必ずしもばらまきが、悪いとは思いません、たとえそれが選挙対策としても、結果として通貨供給量を増やし、今の経済状況が、少しでも緩和されるのなら。そして、こう言う事は政府にしか出来得ないことです。
投稿: さとし | 2008年8月15日 (金) 11時57分