筋書き通りの福田首相辞任表明
公明党の離反を防ぎ、賞味期限切れの自民党を延命させるため、森喜朗が描いたストーリーについては、8月1日、2日、5日の当ブログに書いた。
マスコミが「突然」を強調する昨夜の福田首相辞任会見も、その筋書きに従ったまでで、少しも驚くに当たらない。会見での福田発言のうち、最も真実に近いことを言ったのは以下のくだりである。
「自民党・公明党政権ですか。それはね、順調にいけばいいですよ。これにこしたことはない。しかし私のこの先を見通す目の中には、その決して順調ではない可能性がある。そしてまたその状況の中で不測の事態に陥ってはいけない。」
これは、福田が首相を続ける限り海上給油法案など重要案件を通さないという、公明党からの暗黙のメッセージに言及したものだ。
小沢民主党は創価学会を提訴した元公明党委員長、矢野絢也の証人喚問という切り札を公明党に突きつけて、臨時国会に臨もうとしている。だからこそ、矢野の証人喚問について民主党は今のところ堅く口を閉ざしている。
もし国会で、創価学会関連のスキャンダルが問題になれば、総選挙はもちろん、来年夏の東京都議選での敗北は避けられない。
そういう事態から逃れるため、公明党は小沢の望み通り早期解散の方向に動きつつ、選挙を有利に戦うため森喜朗に「首相の顔のすげ替え」を要求したと考えられる。国会でも、選挙でも、自民党の生殺与奪の権を公明党が握っている現状は周知の通りだ。
さて、これからのことである。森はポスト福田について「麻生さんがいいと思う」と発言、公明党も麻生幹事長との連携をアピールして、自民党内に麻生総裁への機運を高めようとしてきた。おそらく「麻生」で決着するだろう。
しかしその前に自民党得意の政治ショー「総裁選」を派手に演出しなければならない。小池百合子あたりを出せばショーにメリハリがつく。国民はテレビに吸い込まれる。国民の頭の中が自民党モードに入り、新しい首相が誕生したところで、すかさず解散を断行する。
多分、そんなところだろう。森や取り巻きの財界人、政治家が考えているのは。
しかし、国民を甘く見たら大変なことになる。公明党の風圧を受けた胡散臭い政治劇を国民は見抜いている。福田辞任を伝える昨夜のテレビニュースで、とぼけたコメントを連発するキャスターや政治家、評論家らの「タテマエ論」をさめた目で眺めていた人も多かったのではないか。
これから始まる自民党総裁選。テレビ番組で目をくらまされず、心静かに事実だけを見つめるようにしたい。
(敬称略)
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