株価アップに年金資金出動?
政府の金庫は一般会計や特別会計のほか、もう一つデカイのがある。年金積立金というやつだ。
年金積立金はいうまでもなく厚生年金や国民年金の保険料収入が元手だ。そこからから当面の年金給付に必要な額を差し引いた残りを将来の給付のために積み立てた資金のことをいう。
2007年度末現在の積立金残高は、国民年金が8兆4674億円、厚生年金は130兆1810億円。ざっと138兆円もある。
このところ兜町では、政府が株価安定のために年金積立金を使って株を大量に買っているという噂が流れている。これを株価PKOと称するらしい。
1992年から98年にかけて何回か実施されたが、「市場否定だ」という批判が起こり、それ以降は封印されてきた手法だ。
29日の午後2時20分から引けにかけて、日経225先物に入った大量の買いはただものではない。先物につれて現物の株価も見る見る上昇したが、これだけの資金を投入できるのはファンドや金融機関が弱体化している今、政府の介入と見られるのはやむを得まい。
麻生首相は今、なりふり構わず、株の買い指令を出しているのではないか。
この資金源である年金積立金は、国民からあずかった年金保険料そのものであるから、「年金不信」が高まっている昨今、口が裂けても株価対策の市場介入に使ったとはいえないだろう。
かつては郵便貯金などとともに全額、大蔵省(財務省)資金運用部に預託し、そこから「財投」として特殊法人等に貸し付けていた。「グリーンピア」に象徴されるように、公的資金無駄遣いの温床ともされていた。
いまでは、この資金を「年金積立金管理運用独立行政法人」が投資顧問会社などに委託して株や債券で運用、その収益金を国庫に納めている。厚労省が人事を決めるこの独立行政法人は、実質的に政府支配下にある。
しかし、そもそも138兆円ものカネを積立金として市場で運用する必要があるのだろうか。市場が順調なら収益もあるていど上げられるだろうが、昨今のように大荒れの相場では国民の財産が危険にさらされる。
07年度の運用実績からして5兆円超の赤字であり、このところの株価の大幅下落による評価損を考えると背筋が寒くなる。
かりに、株価PKOが本当に実施されたとしたら、これからが怖い。中途半端な市場介入は、一時的な効果しか持たないからだ。
問題先送りは根本的解決にはつながらないということをわきまえておく必要がある。
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投資信託の運用会社は運用先とか運用実績を投資家に報告してくれます。
なぜ政府は年金の運用状況を国民に報告しないのでしょうか?
投稿: ウインピー | 2008年10月30日 (木) 13時43分