« 道路予算削減に麻生首相は消極姿勢 | トップページ | 赤字国債増発の麻薬に手を出すのか自民党 »

2008年10月 9日 (木)

金融パニック、ドルよりユーロを直撃

私事で恐縮だが、昨日は夜中に病院に駆け込むはめとなった。不覚にも、自宅の階段で足をとられ、踊り場に倒れこんだ。手に持っていたカップが落ちて水びたしになり、右足の指先が異常にしびれている。指の先が折れ曲がっているように見え、「これは骨折だ」と思い込んだ。

歩こうと思っても、右足に体重がかかると痛くてどうしようもない。仕方なくタクシーを呼び、亡き父の杖を使ってなんとか近くの病院へたどり着いた。生まれて初めて車椅子に座らされて診察室へ向かう。レントゲン検査の結果、骨や靭帯に異常がないことが分かると、痛みはあるものの恐れがなくなって、ゆっくりとなら歩けるようになった。初めての体験にパニクっていたのだろう。

そこで、金融パニックの話である。1929年の世界恐慌を体験した経済・金融専門家はほとんど現存していない。いま生きている人類が初めて経験するといってもいい連鎖的な金融危機の状況を、メディアを通じてわれわれは目撃している。不安が不安を呼び、売りが売りを呼ぶ。東証の株価が一日で952円も下落するという狼狽ぶりがそれをあらわしている。

何が起こっているのか、何が起こるのかがわからない。コトの実態、問題の本質をつかみ、どうすれば金融システムが受けた傷が治るかの確固たる処方箋が示されない限り、人々の不安はぬぐえず、負の連鎖は続く。

この金融危機の実態を見るうえで重要なことは、ドルの基軸通貨体制を脅かす存在であったユーロが深刻な打撃を受けたことだろう。EUは経済通貨の統合をめざしていながら、共通の「金融救済基金」の創設にも足並みが揃わず、自国の金融機関救済に躍起になっている。こんな時に、他国のことまでかまっていられない、という感じだ。

そんななか、ユーロやポンドに対してドルが上昇を続けている。米国を震源地として起きたヨーロッパの信用不安は、皮肉なことに資金を米国債にシフトさせた。もちろん、比較的金融システムの安定性を保っている日本の円を買う動きも目立つ。

イラク戦争は、サダム・フセインが「石油代金をユーロで受け取る」と宣言したためアメリカが起こした戦争だという説がある。米国が世界の覇権を握り続けるための根幹が、ドルで貿易決済をする仕組みである。その意味では、ユーロの弱体化は米国の望むところではないか。

それにしても、アメリカのサブプライムローン債権の混じった詐欺的な証券が世界中にばらまかれ、各国の金融機関と通貨への信用を揺るがせて世界的危機をつくり出し、結局「有事のドル」へと回帰させているという現実をどう解釈すればよいのだろう。

まさか、どこかの陰謀論者が言うように、米国のFRBや外交問題評議会などを牛耳っている一部の大金融資本家グループが、世界恐慌をつくり出し、新たな世界支配のシステムを構築しようとしているということはないのだろうが、そんな疑いさえも抱かせる異常事態ではある。

さて、わが日本の麻生総理は福田前首相より数段、運が強いお方かもしれない。不景気風と東証の株価暴落のショックを利用し、「解散より経済対策」の姿勢を強めて、国民の支持を拡大するという戦略は、見え透いてはいるが一定の効果があるだろう。

遠ざかっていく解散時期。早く意思を示したいと手ぐすね引いて待っているわれわれ有権者はイライラがつのる。一般国民が政治に参加できる唯一の機会が選挙である。その点も麻生首相には忘れてほしくない。 

↓↓↓より多くの方に読んでいただくため、よろしければクリックをお願いします。
Blogbanner2人気ブログランキングへ


« 道路予算削減に麻生首相は消極姿勢 | トップページ | 赤字国債増発の麻薬に手を出すのか自民党 »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/335692/24379814

この記事へのトラックバック一覧です: 金融パニック、ドルよりユーロを直撃:

» ブランド品、宝石、毛皮、ポイントサイト、脳内メーカー、情報商材 [稼げる情報レビュー(改訂版)]
売れる、儲かる、稼げる商材がザクザクあります。 ブラン品、宝石、毛皮、健康、美容、エステ、音楽、映画、教材、アフィリエイト、脳内メーカー等 [続きを読む]

» ネットウヨを斬る!PART3 [歴史文化-宙水の視点 ]
ネットウヨは日本を駄目にする  本日未明にIMF国際通貨基金が、来年の主要国の経済見通しを発表した。金融危機に見舞われているアメリカ経済は、今年中はマイナス成長、来年は0.1%という実質ゼロ成長になるという。日本は0.5%成長であり、欧州も同程度の実質ゼロ成長になる見込みという。  一方、中国の経済成長は来年も9.6%の成長をするという。中国製の食品にメラニンなどの有害物質が含まれているなどの問題があっても、依然として高い成長をする見込みである。世界経済の大きな流れが、欧米から中... [続きを読む]

» 今そこにある危機 [無名天地]
 本題に入る前に軽くかの国の観察日記。  突然だが、仮に日本円が対ドル相場で一日の間に20円以上も上下したらどう思うだろうか?    Max1$=1454.5ウォン Min1$=1222ウォン  念の為、株価でなく通貨である。  グリーンスパン....... [続きを読む]

« 道路予算削減に麻生首相は消極姿勢 | トップページ | 赤字国債増発の麻薬に手を出すのか自民党 »

フォト

1日1回応援クリックお願いします↓

過去の全ての記事

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

microad

無料ブログはココログ